老人ホーム用エアコンの選び方。空気から入居者様が快適に過ごせる環境づくりを

東京都で業務用エアコン販売・取り付け・修理を手がけている伊藤テクノです。

弊社では、自社職人によるワンストップの業務用エアコン取り付けに高い実績を持っており、確かなサービスと安心の「10年間保証」で、お客様から高い信頼をいただいております。

暑い夏が過ぎても残暑がまだまだ厳しく、エアコンの仕事は終わりません。特に年配の方は、「真夏じゃないし冷房をつけるほどの暑さではないから、まだ必要ない」と過信して、知らず知らずのうちに熱中症にかかってしまうケースも少なくありません。

そこで今回は、老人ホームで使用するエアコンはどんな性能が必要なのか、そしてどのくらい予算がかかるのかなど、それぞれ詳しく解説していきます。

老人ホームでありがちな空気に関する悩み


老人ホームでよく考えられる空気に関する悩みとして、

  • 個室ごとに温度を切り替えられるようにしたい
  • 冷房嫌いな高齢者の方が多い
  • 人が集まるので換気が必要
  • 老人ホーム独特の臭いがある
  • 1日中稼働させないといけないので、電気代がかさむ

などが挙げられます。それぞれ見ていきます。

個室ごとに温度を切り替えられるようにしたい

老人ホームに限らず、通常の業務用エアコンは、冷房か暖房のどちらかを一括で管理しているものが多いです。しかし、老人ホームなどの施設では、個室ごとに室温を設定できる「冷暖房フリーシステム」といった機能を搭載した業務用エアコンが向いています。

冷暖房フリーシステムを搭載した業務用エアコンであれば、各個室で冷暖房を自由に切り替えることが可能となります。男性と女性でも温度に対する感じ方は違いますし、人によって好みも分かれます。

持病や疾患を持ってらっしゃる方がいれば尚更、温度調節はシビアになる部分です。細かく空調管理するためには必須の機能です。

冷房嫌いな高齢者の方が多い

よく年配の方はエアコンが好きじゃないと言いますが、そこにはどのような背景があるのでしょうか。

高齢者エアコンを嫌う理由その1.節電意識によるもの

みずほ情報総研が、東京電力のエリア内に住む960人を対象に行った調査では(2014年実施)、「エアコンではなくうちわや扇風機を使うなど、節電を意識した行動をとっている」という人は、20代で18%、30~50代で約30%なのに対して60代では35%、70代で39%と、年齢が上がるほど割合が高いという結果が出ています。高齢になるほど節電意識が高く、それゆえエアコンを使わないでいる傾向にあるのです。
(参照:「みんなの介護」 https://www.minnanokaigo.com/news/kaigogaku/no526/)

贅沢ができない過去を乗り越えてきた高齢の方にとっては、電気製品が高級なものという意識が強いのでしょう。そのため、エアコンを使うことをもったいないと感じてしまう意識が強く、結果自分の体調を崩してしまうケースが多いようです。

実際、国立環境研究所の調査によれば、熱中症の4割は住宅で発生し、そのうち約7割が高齢者ということです。エアコンの使用を嫌がり、屋内で熱中症になってしまう高齢者は相当数に上っているのが現状と言えます。

高齢者エアコンを嫌う理由その2.操作の仕方が難しい

ここでもよく聞くニュースが、「冷房」を使用していたつもりが「暖房」になっていたというケースです。直近のエアコンを操作するリモコンは色で分かれていたりと、直感的にわかりやすくなっていますが、高齢の方には扱いにくいデザインのリモコンもまだまだ多いのでしょう。

最近では、スマートフォンを使用して操作をすることができる、認知症の高齢者を介護している人向けのエアコンが発売されるようになっていますが、こうしたものが開発されるほど、問題となっているのです。

人が集まるので換気が必要

新型コロナウイルスの影響もあり、人が密集する場所では空気の入れ替えなどがシビアになりました。

換気の悪い場所では、飛沫が短時間ですが空気中に漂うことがあり、飛沫がふわふわと舞っている状況では、マスクと顔の隙間からウイルスが侵入するなど、せきやくしゃみで飛んだしぶきよりも多くの人が感染しやすいケースが考えられるそうです。

換気することで漂う飛沫に含まれるウイルスは薄まり、屋外へ流れていくので吸い込む量が減り、リスクは低くなります。

老人ホーム独特の臭いがある

全国の特別養護老人ホームを対象に行われたにおい環境に関する調査によれば、80%の施設が気になるニオイの種類として「糞便臭」を挙げていることがわかりました。次いで「体臭(17%)」「尿臭(15%)」と、排泄臭と体臭が気になる介護施設様が多いようです。少ないものの「下排水」も気になるニオイの1つです。

ニオイが気になる場所として「居室」が45%と最も多いことがわかっています。これは、「要介護度が高く、自力でトイレが利用できる利用者よりはオムツ交換やポータブルトイレなど排泄介助を受けている利用者が多いこと、また加齢臭などの体臭が気になっているため」と考察されています。
(参照:「高齢者施設のにおい環境と対策に関する全国調査」https://www.jstage.jst.go.jp/article/aije/83/746/83_393/_pdf)

1日中稼働させないといけないので、電気代がかさむ

老人ホームなど人が住んでいるような施設では、業務用エアコンは24時間稼働している必要があります。

しかし、業務用エアコンを24時間ずっと運転していると、当然のことながら電気代がかさみます。現在使用している業務用エアコンが長い期間に渡って使っている旧型モデルの場合、稼働効率の低下や電気代に頭を悩ませている方も多いと思います…。

お悩み別!老人ホームにおすすめのエアコン機能

悩みがわかったところで、それぞれどのような機能が必要なのかをここで見ていきましょう。

「個室ごとに温度を切り替えられるようにしたい」におすすめの機能

先ほども説明しましたが、「冷暖房フリーシステム」といった機能を搭載しているエアコンを選びましょう。

設定温度と空調条件に応じ、1台の室外ユニットで冷暖房モードを自動で切り換え可能な機能で、南側と北側などで空調負荷の異なる施設や、個別に冷房/暖房が必要な病院・ホテルなどにも最適な機能です。

「冷房嫌いな高齢者の方が多い」におすすめの機能

人を感知して、直接風が当たらないようにしてくれるセンサー付きのタイプも良いですが、「ハイブリッドファン」という外付けの大きなファンもおすすめです。

8枚の羽根がエアコンの風を受けて拡散してくれ、今までのように身体に直接風があたる心配はなくなります。

さらに空調効率が高まるため、エアコンの電気代は最大30%程下がります。CO2削減にも貢献できますので、環境への取り組みに積極的な企業にも最適です。

「人が集まるので換気が必要」におすすめのエアコン機能

備え付けのエアコンにもつけられる手軽な設備としておすすめなのが、除菌フィルターです。様々なメーカーからたくさんの種類のフィルターが出ていますが、伊藤テクノのイチオシは、「クレアウィンフィルター」です。イメージは、「エアコンに取り付けるマスク」です。

エアコンの吸い込み口に貼るだけで設置が完了し、室内のウイルスを15分間で99%補集できるという優れモノです。エアコンを買い替えるとなるとコストがかさみますが、これならコストを抑えて手軽にウイルス対策ができるのでおすすめです。

買い替えをご検討中の方も、製品と合わせてご購入いただき設置することも可能ですので、まずはご相談ください。

「老人ホーム独特の臭いがある」におすすめのエアコン機能


伊藤テクノがおすすめするのはストリーマ機能です。ストリーマ技術とは、プラズマ放電の一種である「ストリーマ放電」を用いて、汚れを分解するというものです。

通常のプラズマ放電よりも1,000倍以上高い酸化分解力を持っており、ニオイや菌類・室内の汚れ物質を分解・抑制することができます。設置条件によって室内機を選ぶことができ、室内機と一体設置が可能なので省スペース化も可能です。

また、冷暖房期だけでなく、エアコンを必要としない時期の送風運転時にもストリーマ機能は運転可能です。導入をご検討の際は、設置条件や環境に適した室内機を選択することが重要ですので、プロへの相談をお勧めします。

「1日中稼働させないといけないので、電気代がかさむ」におすすめのエアコン機能

上記のお悩み時に検討していただきたいのが、業務用エアコンの入れ替えです。

最近では、超省エネタイプの新型業務用エアコンも発売されています。実際に電気代コストを削減できる省エネ機種には、どのような特徴があるのでしょうか。

通年エネルギー消費効率(APF)

業務用エアコンは、2006年のJIS改正に伴い、通年エネルギー消費効率(APF)の表示が義務づけられました。これは、実際の使用実態に近い「中間温度帯」を含む評価ポイント5点でのエネルギー消費効率を表示するもので、さらに2015に改正され、現在では8点の評価ポイントでエネルギー消費効率が表示されています。

グリーン購入法

グリーン購入法」とは、2001年4月に施行された法律で、国の機関や都道府県、市区町村などの地方自治体、事業者やメーカー、そして国民それぞれにグリーン購入を推進、義務づけられているものです。

商品購入の際、必要性を考慮し、環境負荷の小さい製品を優先して購入するというもので、適合製品には「エコマーク」や「G法適合」などの表示がつけられています。

標準省エネ機種

上記のグリーン購入法に適合した業務用エアコンは、「標準省エネ機種」と呼ばれます。ただ、こちらの機種はすでに法律で定められているため、業務用エアコンの各メーカーから発売されている製品は、一部を除いてすべて「グリーン購入法基準値」をクリアしています。

特徴としては、グリーン購入法施行以前の業務用エアコンに比べて通年エネルギー消費効率が高く、年間の電気代も削減できる機種となっています。

超省エネ機種

標準省エネ機種よりも、さらに通年エネルギー消費効率が高い機種は「超省エネ機種」と呼ばれています。これは、基本的に2015年に改正された省エネルギー法基準値をクリアしている機種で、同じ馬力・形状の標準省エネ機種に比べ、消費電力が大幅に低減されているほか、低温時の暖房効率が高い、天井カセット埋め込み型の室内機に省エネ機能がさらに付加されている機種などが特徴です。

 

老人ホームへの業務用エアコン導入・交換は伊藤テクノがお手伝いします


施設の特徴に合わせた施工時の配慮や工夫、スピーディーな工事はもちろんのこと、お客様が設置工事の工程をイメージできるよう、丁寧でわかりやすい説明も心がけています。

業務用エアコンの購入や取り付け工事は慣れていないお客様がほとんどです。分からないことや不安なことを残さず、納得と安心をしたうえで工事を依頼してほしいという気持ちのもと、コミュニケーションを大事にしています。

導入を検討している機種や気になっている機能、工事のお見積もりなど何でも構いません。
気になる点やご相談はお気軽に伊藤テクノまでお問い合わせください。


業務用エアコンの伊藤テクノ