介護施設に最適なエアコンとは?種類や選び方、その重要性について解説

介護施設では、利用者の健康と快適性を守るために、適切な温度管理と換気対策が極めて重要です。

高齢者は体温調節機能が低下しているため、急激な温度変化や乾燥、多湿は体調不良の原因になりかねません。施設の用途に合わせて最適なエアコンを選び、部屋ごとの温度差にも気を付ける必要があります。

この記事では、介護施設におけるエアコン選びのポイントや、温度管理、換気対策について、わかりやすく解説しています。

介護施設向けの業務用エアコンの選び方

介護施設では、個室やリビング、食堂など、様々な用途の部屋があります。そのため、部屋の広さや利用者の人数に合わせて、最適なエアコンを選ぶ必要があります。

ここでは、介護施設におけるエアコン選びのポイントを解説します。

個室はルームエアコンを

個室は比較的狭い空間なので、家庭用のルームエアコンが適しています。ルームエアコンは「○畳用」と出力が表示されているため、部屋の広さに合わせて選ぶことができます。部屋の畳数より大きな出力のエアコンを選ぶと、冷えすぎや暑すぎの原因になる可能性があります。

逆に出力が小さすぎると、室温が快適にならない恐れがあります。個室ごとにエアコンの運転を調節できれば、入居者一人ひとりの体調に合わせた快適な環境を作ることができます。

人が集まるエリアには業務用エアコンを

リビングや食堂のように、多くの人が集まる広い空間では、業務用エアコンがおすすめです。ルームエアコンでは出力が足りず、風が行き渡らない可能性があります。業務用エアコンは出力が大きく、広い空間を効率的に空調できるよう設計されています。

天井埋込形4方向のタイプが一般的で、4方向から風を送ることができます。また、調理室のような熱源がある場所では、油や煙に強い厨房用エアコンを選ぶのがよいでしょう。

介護施設の特性に合ったエアコン

高齢者は気温の変化に敏感で、熱中症や体調不良のリスクが高くなります。そのため、利用者全員が快適に過ごせるよう、人感センサー付きのエアコンを設置して直接風が当たらないようにするなどの配慮が必要です。

また、空気清浄機能付きのエアコンや換気設備を導入し、室内の空気をきれいに保つことも大切です。さらに、エアコンの給気口に高性能フィルターを取り付けて、ウイルスや花粉をキャッチするのも有効な対策です。

介護施設におすすめのエアコン機能

介護施設には、清潔で快適な環境を提供するために特別なエアコン機能が必要です。ここでは、施設の状況や利用者のニーズに応じて特に有効なエアコン機能を紹介します。

冷暖房フリーシステム

介護施設では、個々の部屋ごとに異なる温度設定を行える冷暖房フリーシステムが推奨されます。このシステムを採用することで、利用者の体調や好みに合わせて各部屋の温度を自由に調整でき、快適な室温を保つことができます。

また、このシステムはビル用マルチエアコンとしても知られており、病院やホテルなどでも使用されています。ただし、導入には広範囲の設備変更が必要になることがあるため、事前の計画が重要です。

ハイブリッドファン

ハイブリッドファン機能を備えたエアコンは、空気の流れを最適化し、静かで効率的な冷暖房を提供します。この技術は、エアコンが部屋の隅々まで均一に空気を送り込むことを可能にし、特に広いスペースが多い介護施設で有効です。

静かな運転音は、常に静寂を求める高齢者にとってもストレスを軽減し、より快適な環境を作り出します。また、エネルギー効率の良さは運用コストの削減にも直結します。

クレアウィンフィルター

クレアウィンフィルターは、エアコン内部で空気を清浄化する高性能フィルターです。このフィルターは、ダストやアレルゲン、バクテリアを効率的に除去し、介護施設内の空気品質を格段に向上させます。

特にアレルギーを持つ高齢者や免疫力が低下している方々にとって、清潔で健康的な環境は必須です。クレアウィンフィルターを備えたエアコンは、これらの要素を効果的にコントロールし、常に快適な室内環境を提供します。

ストリーマ機能

ストリーマ機能は、特殊な放電技術を利用して空中のウイルスや菌、臭いの原因となる物質を分解します。介護施設においては、この機能が悪臭の管理と感染症のリスク低減に役立ちます。

ストリーマは、エアコンが室内空気を循環させる過程で有害物質を分解し、清潔で安全な呼吸空間を提供します。これにより、施設内の空気は常に新鮮で健康的な状態が保たれ、入居者及び職員の健康を守ります。

省エネ機能

省エネ機能付きのエアコンは、介護施設における運用コストを大幅に削減することができます。現代のエアコンは、高いエネルギー効率を実現しながらも、必要な冷暖房能力を保持しています。

この機能は、特に広範囲をカバーする施設において、電力消費を抑えつつ適切な温度を維持するために重要です。さらに、長期にわたる使用で見られる耐久性も保証され、頻繁な交換や修理の必要性を低減します。

介護施設の温度調整と温度管理の重要性

介護施設では、利用者の健康と快適性を守るために、適切な温度管理と湿度調整が非常に重要です。

急激な温度変化や極端な乾燥、多湿は、利用者の体調に悪影響を及ぼす可能性があります。

温度差によるヒートショック、健康リスク、注意点

施設内で部屋ごとに温度差が大きいと、利用者がヒートショックを起こすリスクがあります。ヒートショックとは、急激な温度変化が体に衝撃を与え、失神や心臓疾患を引き起こす現象です。

寒い部屋から暖かい浴室に移動したり、その逆の場合も、血管の急収縮と急拡張で血圧が乱れ、心臓に過剰な負担がかかります。ヒートショックを防ぐには、施設内のフロアごとの温度差をできるだけ小さく保ち、年間を通して均一な温度管理が重要になります。

湿度の重要性

快適な環境を作るためには、室温だけでなく湿度にも注意を払う必要があります。夏場は湿度が高すぎると不快感が増し、冬場は乾燥しすぎると肌のバリア機能が低下し、ウイルスや細菌の活動が活発になります。

夏はエアコンの除湿機能を活用し、冬は加湿器を使って適切な湿度を保つことをおすすめします。適切な温度と湿度の管理は、介護施設の利用者の健康と快適性を守る上で欠かせません。

介護施設の換気対策

介護施設では、室内の空気品質を保つための適切な換気対策が不可欠です。清潔で新鮮な空気は、入居者の健康を維持する上で重要な役割を果たします。

ここでは、なぜしっかりと換気が必要なのか、またどのような換気設備が効果的なのかについて説明します。

換気の重要性

介護施設における適切な換気は、ただ快適な環境を提供する以上の意味を持ちます。エアコンの使用が多い施設では、室内が密閉されがちで、空気が滞ってしまうことがあります。そのため、窓を定期的に開けたり、換気設備を活用したりして、常に新鮮な空気を室内に供給することが求められます。

不十分な換気はシックハウス症候群のリスクを高め、頭痛やめまい、呼吸問題といった健康問題を引き起こす可能性があります。

高機能換気設備

窓を開けて換気をすると、室温が下がってしまうため、エアコンの効率が落ちます。そこで効率的な換気方法として、給気(外気の取り入れ)と排気(室内空気の排出)を機械で行う高機能換気設備が有効です。

この設備には熱交換システムが備わっているため、室温を一定に保ったまま換気できます。また、自動で換気が行われるので、換気し忘れの心配もありません。介護施設では、利用者の健康と快適性を守るため、こうした高機能換気設備の導入がおすすめです。

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高齢者は体温調節機能が低下しているため、快適な室内環境を保つことが健康上重要です。また、部屋の用途に合わせてエアコンを使い分け、温度差によるヒートショックを防ぐ配慮も欠かせません。

介護施設の特性を考慮したエアコン選びは、利用者の快適性と健康を大きく左右します。そのための信頼できるパートナーが必要です。

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